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デジタル社会全般

デジタル社会とは? 日本が目指す未来の姿とデジタル化にむけた施策

近年、デジタル社会なる言葉をよく耳にするものの、それがどのような社会なのかと疑問を抱いている企業経営者や担当者も少なくないと考えられます。本記事では、デジタル社会の概要や日本が目指す未来の姿、デジタル化に向けた具体的な施策などについて解説します。

デジタル社会とは? 日本が目指す未来の姿とデジタル化にむけた施策

デジタル社会とは? 日本が目指す未来の姿

デジタル社会とは、さまざまな分野にデジタル技術を活かすことにより、すべての国民が幸せを掴める社会です。デジタル技術の活用によって新たなサービスの創出、暮らしやすい環境の構築につながり、生活の利便性も高まると考えられています。

日本のデジタル社会化を実現しようと誕生したのがデジタル庁です。デジタル庁は2021年9月に誕生したばかりの組織であり、デジタル社会の実現に要する施策を速やかに推進すべく発足しました。また、日本のデジタル化が遅れているのも、デジタル庁の発足にいたった背景のひとつです。

引用元:デジタル社会の実現に向けた重点計画(デジタル庁)

デジタル社会を実現した未来のイメージ

デジタル技術の発達と普及により、現在ではさまざまなデジタルサービスが誕生しました。人々の暮らしも従来に比べて便利になりましたが、政府はデジタル技術の活用により、現状をさらにバージョンアップした未来の実現を目指しています。

政府が実現したいと考えているのは、国民生活の利便性向上です。さまざまなデータの利活用を進めるほか、官民の業務効率化なども進め、すべての国民が自身の望む幸せを実現できる社会を目指しています。

デジタル社会を実現するための「重点計画」

デジタル庁は、デジタル社会を実現するために重点計画を策定しました。デジタル社会を実現するには、我が国の状況を正確に把握し、そのうえで目指す未来像を明確にしなくてはなりません。このような状況を踏まえたうえで策定されたのが重点計画です。

当該計画は、目指すべきデジタル社会へ迷うことなく向かうための羅針盤のような存在です。重点的に取り組むべきこと、戦略などを明確にし、世界へ向けて発信する際にも活用します。

引用元:デジタル社会の実現に向けた重点計画(デジタル庁)

なお、この重点計画はこれが最終的な完成形ではありません。取り組みの効果検証を定期的に行い、必要に応じて見直しや改善も進めます。PDCAサイクルを綿密に実践することにより、施策のブラッシュアップを図ります。
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デジタル社会実現に向けたビジョンと原則

デジタル庁が掲げる理念は、「誰一人取り残されない」です。社会のデジタル化が進み、特定の人だけが恩恵を受ける世界を国は望んでいません。すべての国民が多様な幸せを掴める世界こそ、政府が望む未来の姿です。この考えは、政府が推進しているデジタル田園都市国家構想と通じています。

デジタル社会の理念:「誰一人取り残されない」

特定の人が取りこぼされるようなデジタル社会では、すべての国民が幸せにはなれません。全国民がデジタルの恩恵を受けられるよう掲げた理念のもと、以下のような取り組みを推進しています。

1.デジタル推進委員の展開
デジタルに慣れていないシニア層などを中心に、機器やサービスの利用方法をサポートする事業です。

2.デジタル共生社会の実現
「地域ICTクラブ」を設立し、子どもたちがICTスキルの活用技術を学べる環境を構築します。さらに、障がい者を対象としたデジタル機器の利用、レンタル事業推進のサポートを行います。

3.経済的事情等に基づくデジタルデバイドの是正
経済的な事情でデジタルの利用ができない、制限されている人を対象とした支援策の検討をはじめ、教育機関におけるICT環境の構築、専門人材の配置促進などを進めます。

4.利用者視点でのサービスデザイン体制の確立
デジタルサービス利用者の視点でサービスの在り方や内容を考えないことには、一人ひとりが多様な幸せを掴める世界の実現はできません。ユーザー視点のサービスを構築できるようサポートを行います。

5.活動の周知・横展開:「誰一人取り残されない」社会の実現に資する活動の周知・横展開
理念に即した活動を行う個人や法人への表彰やデジタルの日開催など、デジタル社会実現に向けた周知や横展開を進めます。

引用元:誰一人取り残されないための取組|デジタル田園都市国家構想

デジタル社会の基本原則

デジタル社会の基本原則は、以下の通り10定められています。

  1. オープン・透明
  2. 公平・倫理
  3. 安全・安心
  4. 継続・安定・強靭
  5. 社会課題の解決
  6. 迅速・柔軟
  7. 包摂・多様性
  8. 浸透
  9. 新たな価値の創造
  10. 飛躍・国際貢献

デジタル技術で生活が便利になっても、安全に利用できる保障がなければ人は不安を抱きます。また、施策の内容が不公平あるいは不透明と判断されれば、国民の信頼も得られません。誰もが幸せになれるデジタル社会は、これらの原則のもとに構築されることで実現します。

また、行政サービスのオンライン化実施の3原則も定められています。

1.デジタルファースト
行政機関などでの各種手続きをオンラインで完結

2.ワンスオンリー
過去に提出した情報の再提出は求めない

3.コネクテッド・ワンストップ
官民における多様な手続きやサービスを一本化

業務改革と規制改革

デジタル社会実現には、行政機関の業務改革も必須です。手続きのオンライン化はあくまで手段であることを理解し、人々が使いやすい行政サービスの創出や改善、運営の効率化を目指します。

また、規制改革も行います。既存の規制下では、デジタル化のメリットを最大限活かせないケースも出てくるため、適切に規制を変えていかねばなりません。

クラウド・バイ・デフォルト

クラウド・バイ・デフォルトとは、クラウドサービスの利用を前提、標準として考えることを意味します。近年、日本の各府省では、情報システム導入にあたりクラウドサービスの利用を第一候補として考える方針を打ち出しています。

従来使用していたオンプレミス型は、カスタマイズ性に優れる利点があるものの、導入コストが高くつきやすいなどさまざまなデメリットもありました。こうした課題を解決できると白羽の矢が立ったのがクラウドサービスです。また、政府が提唱している「Society5.0」の実現には、クラウドを利用したシステムの構築が欠かせません。
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デジタル化の基本戦略

デジタル社会の実現に向けた構造改革

デジタル社会を実現するにあたり、構造改革を進めていかねばなりません。基本原則に則りつつ、規制改革や行政改革、デジタル改革を進めます。

デジタル化を進めても、現行の規制に抵触し国民がメリットを享受できない、となると意味がありません。あらゆる規制が基本原則と適合するかチェックし、必要に応じて改正の検討も行います。

行政改革の一環として、データを利活用できる環境の整備も必須です。短いサイクルで政策の提案と実施、評価を行うアジャイル型の体制構築も進めます。デジタル改革では、従来のデジタルサービスを見直しつつ積極的な改善も行い、専門人材の育成についても検討します。

デジタル田園都市国家構想の実現

デジタル田園都市国家構想とは、デジタル技術を活用して地方活性化を目指す構想です。日本の少子高齢化や労働人口の減少は社会問題となっており、地方都市ではことさら課題が顕在化しています。このような状況の解決を図るには、地方活性化への取り組みが欠かせません。

そのための取り組みが、デジタル田園都市国家構想です。デジタル技術を活かして地方都市の社会課題解決を図り、全ての地域で、あらゆる人が便利で心地よい生活を送れる社会を実現しようとする構想です。

地方でも、快適かつ便利に暮らせるのなら、若者が都会へ出ていくケースも少なくなると考えられます。その結果、地方の働き手減少や産業の空洞化といった社会課題の解決につながります。

関連記事:デジタル田園都市国家構想とは? わかりやすく基本方針を解説

国際戦略の推進

デジタル社会の実現を目指すにあたり、有効と考えられているのが国際戦略の推進です。他の先進各国に比べると、日本のデジタル化は遅れています。デジタル化が進んでいる諸外国のデジタル政策関連機関とスムーズに連携することで、成功事例などを参考にしつつ日本もデジタル化を進められます。

サイバーセキュリティ等の安全・安心の確保

デジタル社会化が進めば、あらゆる行政サービスをオンラインで受けられるなど、人々の暮らしはより快適で便利なものになると考えられます。しかし、いくら生活が快適で便利になっても、セキュリティリスクの懸念があるようでは問題です。

デジタルサービスを利用して個人情報を盗まれた、といった被害に遭うことがないよう、サイバーセキュリティの安全性を高める取り組みが求められます。デジタル庁が打ち出している、デジタル化の基本戦略においても、「安全・安心の確保」が掲げられています。

取り組みの一環が、高度セキュリティ技術の研究開発です。システム上での挙動などをリアルタイムに把握、診断できるアーキテクチャの開発が進められています。

包括的データ戦略の推進

包括的データ戦略とは、デジタル国家として国際的に高い地位を目指している日本が、それを実現するためのデジタル基盤構築に向けた戦略です。国内で保有しているさまざまなデータを利活用できる環境を構築するための戦略を指します。

国内におけるデジタル化が急速に進むなか、これまではなかったさまざまな課題が表面化してきました。フェイクニュースの蔓延やプライバシー侵害などが増加しており、これまで以上にデータの扱いには慎重にならざるを得ません。

このような状況のなかで、日本がデジタル国家として世界のなかで存在感を高めるには、適切なデジタル基盤の構築が不可欠です。そのために包括的データ戦略が策定されました。

デジタル産業の育成

デジタル産業育成の取り組みとして、クラウドサービス産業の育成に注力しています。国内において、官民のユーザーの需要を満たし、高いセキュリティレベルを保ったデータ基盤を構築していくことが、国際競争力を高めるために重要です。

ITスタートアップ企業の育成も、デジタル社会の実現には不可欠です。そのため、デジタル社会実現に向けた取り組みの一環として、ITスタートアップ企業の育成も進んでいます。企業の育成サポートだけに留まらず、デジタル産業の担い手となるIT人材の発掘、育成にも注力しています。

Web3.0の推進

Web3.0とは、新たなインターネットの概念です。ブロックチェーン技術による分散型インターネットのことであり、近年さまざまな業種、業界から注目が集まっています。

具体的な取り組みとして、デジタル資産の研究開発や利用環境の整備が挙げられます。有識者会議や調査研究の実施、発行や保有に関する課題の把握などです。また、本人確認などの手続きをデジタル化する手法として注目を集める、分散型アイデンティティの利用環境整備も取り組みのひとつです。

デジタル社会の実現にむけた施策

継続的な成長の実現

継続的に成長できる社会を目指し、政府は官民が相互でデータのやり取りを行える情報基盤の構築を進めています。官民が連携を強化することで、これまでになかった新たな産業の創出につながるほか、国民の生活における利便性向上も実現できます。

具体的な取り組みのひとつが、行政手続きのオンライン化です。紙を使用せず、スマートフォンのみで手続きが完結する環境と体制の構築を目指します。また、国民がデータへアクセスしやすい情報基盤の構築も進めています。必要に応じて求める情報をスピーディーに取得できるよう、データの形式や方式にも配慮している点が特徴です。

官民の連携強化によって相乗効果を得るため、多様なデータの一般公開も進めています。たとえば、交通や取引、物流といった分野のデータです。

準公共分野(医療・教育・防災・こどもの生活)のデジタル化

一人ひとりの国民が、ニーズに応じた多様なサービスを選択できる社会の実現を目指し、データ連携と活用ができる環境、体制の整備を進めています。取り組みの一環として、多様なデータの連携が挙げられます。

対象となるデータは、防災や医療、教育などです。これらの、国民の生活に直結するさまざまなデータを連携することで、個々のニーズにマッチしたサービスの提供が可能です。

データのオープン化も進めています。多様なデータをオープンにし、官民で連動させることでさまざまな活用が可能です。また、連携の仕組みを見直し、標準化を進めることで、横断的なデータの活用やサービスの提供を行えます。

地域社会の魅力向上

地域が抱えるさまざまな課題を解決すれば、ひいては国の成長と発展につながります。デジタル技術を活用すれば、地域が自ら課題解決に取り組める環境の整備が可能です。地域活性化にリンクして国が成長するには、国と地方がスムーズにデータをやり取り、共有できる環境も整えなくてはなりません。

地域社会の魅力を高める取り組みとしては、地域行政における業務効率化が挙げられます。データの扱い方を標準化するなど効率化に取り組めば、コア業務により多くのリソースを割けます。

情報インフラの整備も不可欠です。高速ネットワークの整備などによって、情報格差の解消などにつながります。また、地域の魅力を高めるには人材が不可欠です。若者が出ていかないような施策の提案や、移住者を募るための取り組みなどが求められます。

UX・アクセシビリティの実現

デジタル社会を実現するには、利用者の目線で考えることが大切です。実際に、行政のデジタルサービスを使うのは国民であり、その視点に立って取り組みを進めなくてはなりません。

利用者が迷わず使いやすいサービスを確立するため、利用者視点でシステムやルールを考えます。また、デジタルに慣れていないシニアやサービスをスムーズに使えない障がい者、子どもなどが取り残されないよう、支援環境の整備も進めなくてはなりません。

情報リテラシーに関するサポートも不可欠です。デジタル社会のなかで快適かつストレスフリーな生活を送るには、正しい情報リテラシーを身につけなくてはなりません。そのためのサポートを行う体制の構築が求められます。

デジタル社会の担い手となる人材を育成

デジタル社会の担い手となる人材は、依然として不足しています。そのため、デジタル社会を実現するうえで、人材の育成は急務です。

取り組みとしては、リカレント教育が可能な環境や体制の構築です。デジタル社会の担い手となるのに必要な情報教育を、継続的に行う環境を構築しなくてはなりません。また、デジタル人材育成プラットフォームや女性デジタル人材育成プランなど、育った人材が社会で活躍できる環境の整備やサポート体制の提供も求められます。

行政機関が、実務に必要なデジタル人材を確保するために、官民相互での交流を実施するのも有効と考えられます。

DFFT推進をはじめとした国際戦略の推進

デジタル国家として世界をリードするため、DFFT推進の取り組みに注力しています。信頼できる自由なデータの流通は、デジタル社会の実現に欠かせないためです。また、国際的な情報発信にも積極的に取り組みます。日本独自の価値観に基づく情報発信によって、デジタル国家としての地位向上が期待できます。

国際競争力を高める取り組みも必須です。具体的には、専門人材の確保や育成、研究開発のサポートが挙げられます。

デジタル社会の実現に向けた自治体の取り組み例

山口県

山口県では、県知事をCIO(最高情報責任者)と定め、官民一体の「やまぐちデジタル改革」に取り組んでいます。自治体と県本部や民間をつなぐ情報拠点を設置し、柔軟性を持った協働によって地域社会の課題解決を目指しています。

参照元:デジタル推進局デジタル政策課

三重県

三重県では、寛容な社会を前提とした「あったかいDX」を推進しています。それを実現するための戦略推進計画を策定し、県民にわかりやすく伝えるためデザインに配慮したWebページを県HPに掲載している点が特徴です。

三重県の自治体DXは、オープン・公平、安全・安心、ユーザー視点、迅速、柔軟などを重視しています。こうした取り組みの先に求めるのは、誰もが住みやすい場所に住み続けることができる三重県です。

参照元:みえのデジタル社会の形成に向けた戦略推進計画

まとめ

デジタル社会が実現すれば、すべての国民がこれまで以上に快適で利便性の高い生活を実現できます。デジタル社会は国や自治体など、行政だけが取り組むものではなく、官民一体で取り組んでこそ実現します。これを機会に、デジタル社会の実現につながる新たなサービスの創出に舵を切ってみてはいかがでしょうか。
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